マーケティング関連の仕事をしている人や、自分で何かビジネスをしようと考えているひとにとっては、為になる1冊だと思います。
言いたいことはシンプルなんですが、例がたくさん出てきて、その例が海外の例なので分かりにくいという難点があります。
しかし、この記事を一度目を通してから本を読み始めるとスッと理解できると思います。
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なぜ「ポジショニング」を行う必要があるのか?
ポジショニングを行う理由は「情報が溢れかえる現代社会で人々にメッセージを届ける」ためです。
私たちは常に情報の集中砲火を浴びています。
現代はTV、ラジオ、雑誌、新聞、電車など様々なところで広告を含めてたくさんの情報がひっきりなしに入ってきます。この情報量はインターネットが普及したこともあり、右肩上がりにどんどん増えていっています。
このように処理しきれない量の情報がなだれ込んでくると、私たちの脳みそは拒絶反応を起こし、混乱してしまうんです。
たくさんの情報の中で、売り上げを上げるためには、あなたの商品(もしくはあなた自身)を消費者の頭の中に位置づける(ポジショニングする)必要があるんです。
そもそも「ポジショニング」とは?
ポジショニングとは、あなたの商品(もしくはあなた自身)を消費者の頭の中に位置づけることです。
ポジショニングすることによって「情報が溢れかえる現代社会で人々にメッセージを届ける」ことができます。
どのように「ポジショニング」するか?
ここからは、「どのようにポジショニングするか?(どのように消費者の頭の中に位置づけるか?)」ということについて紹介していきます。
簡単な方法は「1番乗り」をすることです
これは簡単に証明できます。
「世界で1番高い山は何ですか?」と質問するとほとんどの人が、ヒマラヤのエベレストと答えることができるでしょう。
しかし「2番目に高い山は何ですか?」と質問するとほとんどの方が答えられないはずです。
1番の人、1番の会社、1番目の恋人など「1番」は、その他ライバルにまだ荒らされていないため、消費者の頭の中に確固たるポジションを築くことができます。
1番乗りできなかったときの方法
1番乗りが圧倒的に有利になるが、ビジネスシーンでは一番乗りできるケースは極めて少ないはずです。
ほとんどの人がこちらの手法でポジショニングすることになると思います。
そんなときにどうポジショニングするかというと、既存の商品に対抗する形でポジショニングするのです。いや、するべきです。
本の中では、既存の商品のはしごをかけるという表現をしています。つまり消費者の心をつかむには、彼らの頭の中にすでに存在しているものと結びづける必要があるということです。
なぜなら、人はすでにあるものと関連付けられない限り、新しい受け入れにくい性質があるからです。
例1)
初めて自動車が発売されたとき、『馬無し馬車』と呼ばれました。
自動車だけだと、消費者は全然イメージできませんが、既存の「馬車」に絡めてポジショニングすることで消費者の頭にスッと入りこむことができました。
自動車だけだと、消費者は全然イメージできませんが、既存の「馬車」に絡めてポジショニングすることで消費者の頭にスッと入りこむことができました。
例2)
ジャマイカという無名の島を一大観光地にするときもこのポジショニング戦略が使われました。
「ジャマイカはカリブ海に浮かぶ、緑あふれる大きな島です。緑あふれる大きな島です。誰もいないビーチ、涼しい山々、のんびりとした田舎の風景、緑あふれる高原・・・」と以前は広告を打ち出していました。
しかしこんな広告では、人はすでにあるものと関連していないので受け入れることが難しいです。
そこで『ジャマイカはカリブ海のハワイです』という広告に切り替えました。この文言だとジャマイカがどんなところなのか一瞬で理解できますよね。
例3)
これは人をポジショニングするときも同じことが言えます。
Aくんを紹介するときに、「Aくんはのび太のように気が弱い奴だ」と話すとイメージしやすいですよね?
『のび太』という人格が頭の中にすでに入っているので、A君の性格も紐づけて簡単にイメージすることができます。
「ポジショニング」の切り口を見つけるコツ
ここではポジショニングの切り口を見つけるコツを紹介します。
そのコツとは、すでにその市場のライバルの『穴』を見つけることです。
サイズという『穴』
小型化、大型化 などが挙げられる
小型化、大型化 などが挙げられる
高価格という『穴』
世界で一番高い車、
世界で一番高い時計、
などはポジションにング戦略として有効です。
世界で一番高い車、
世界で一番高い時計、
などはポジションにング戦略として有効です。
低価格という『穴』
「TopValue」などスーパーのノーブランド商品などはこの穴を埋めていますね。
「TopValue」などスーパーのノーブランド商品などはこの穴を埋めていますね。
性別という『穴』
「女のたばこ」「男の脱毛」というコンセプトは、ポジションにング戦略として有効です。
「女のたばこ」「男の脱毛」というコンセプトは、ポジションにング戦略として有効です。